2011年5月12日木曜日

転移胃がんに新薬候補

バイエル薬品、「Regorafenib」の消化管間質腫瘍治療でFDAからファストトラック指定を取得

米国食品医薬品庁(FDA)、Regorafenib(レゴラフェニブ)を消化管間質腫瘍に対する治療で、ファストトラック品目に指定。

独バイエル ヘルスケア社は、12日に治験中の新規化合物regorafenib(レゴラフェニブ、BAY73-4506)が、imatinib およびsunitinib による治療にて病勢進行が認められた転移性または根治切除不能な消化管間質腫瘍(GIST:Gastrointestinal Stromal Tumors)、の患者さんの治療に対して、米国食品医薬品庁(FDA)からファストトラック指定を受けたと発表しました。

米国におけるファストトラック指定とは、深刻な疾患に対する治療薬の開発を促進し、承認審査を早め、アンメットメディカルニーズ(満たされない医療ニー ズ)を満たすための制度です。ファストトラック指定を受けた新薬候補は、開発及び承認審査の全期間において、FDAと製薬企業の早期からの頻繁な協議が推 進されることで早期承認が期待されます。結果としてがん治療新薬がより早く患者の手元に届くことが可能になるのです。

regorafenibは、血管新生阻害作用および腫瘍増殖阻害作用によって腫瘍の成長を阻害し、優れた抗腫瘍効果を持つことが示されています。胃がん小腸がん新薬として、近い将来の承認と販売開始が大いに期待されるのです。