2011年5月31日火曜日

最新の放射線がん治療

がん・感染症センター都立駒込病院が追尾照射機能搭載の放射線治療装置 MHI-TM2000を導入
三菱重工業(東京都港区)が25日発表したところによると、同社の開発した放射線治療装置 MHI-TM2000の、がん・感染症センター都立駒込病院(東京都文京区)への導入が決まった。呼吸などにより揺れ動くがん病巣をリアルタイムに追尾し、狙った病巣のみをピンポイントで連続照射できる追尾照射機能を搭載した最新鋭の装置。同装置の累積受注台数は11台となる。

がん・感染症センター都立駒込病院は、がんと感染症の診療を重点に掲げる代表的な医療機関。現在、老朽化した施設・設備を改修中で、三菱商事などが出資するSPC(特別目的会社)を設立し、病院PFI事業を進めている。今回の装置導入もその一環。この装置による治療開始は2012年を予定しているという。がん放射線治療で、放射線を病巣に正確に照射するためには、位置合わせに多大な時間と労力が必要で、より効率よく照射できる機能の開発が求められていた。MHI-TM2000によれば、世界最高レベルの精度の正確な放射線照射を可能となり、患者の正常組織への副作用を極力回避するだけでなく、医療スタッフの負担も大きく軽減するという。

2011年5月31日 医療人材ニュース